これだけ利便性もあり需要もそこそこある業界が割とちっぽけな印象は強いでしょう。そのそもかなり成功事例が多そうな業界なのにこれだけ店舗が少ないのはなぜなのでしょうか。これには理由があります。交際クラブは届出書を出して初めて運営が出来る業種ですが、いうなれば風俗業界と同じような雰囲気です。つまりノウハウさえあればいくらでも新規参入できるはずなのです。しかも、準備しなければならないものはほぼなく、運営する体制さえあれば気軽にできる状況でもあります。しかし、その単純さの裏に気をつけなければならないことや常識が多く存在することが、新規に交際クラブが増えない理由と考えてしまって間違いはないでしょう。まず、届出書に関してです。現在の日本では明確に交際クラブを罰する法律はありません。規制がされている地域が限定されており、条例があるのは東京都のみとなります。この条例は全国的に店舗が指標とするルールとなっていますが、明確に規制を受けるのは東京都内に事務所を構える店舗だけになります。届出書を出すにあたり公安に運営場所を伝える必要があります。しかし、無店舗型運営となる交際クラブの場合、届出書の住所所在地は必須ですが、表向きの運営上は不要です。あくまでも責任元の情報が必要なだけとなるのです。公に伝えている場所で、会員の行き来が発生すると、男女会員の接近が考えられます。これはトラブルを生む原因ともなるため、NGな状況となってしまいます。ですので、店舗運営を届出書記載の所在地で行うことは問題となります。すると、運営用の事務所が他に必要となります。また、それとは別に男性と女性の入会用の場も必要となります。つまり、クリーンに運営をしようと考えると、「届出書に必要な責任元の住所所在地」「運営用事務所」「男性入会用の場所」「女性入会用の場所」と4つの場所が必要となってしまうのです。入会用の場は店舗側がトラブルを避けるために店舗個々の努力として用意するものであって必須ではありません。しかし、その場合には喫茶店等といった場を活用する必要が出来ています。しかし、かなりプライバシーを考慮する必要があるので簡単に公共の場を使うことも出来ないでしょう。ですので、男性入会用の場を除いた,3つの場は必須となってしまいます。こうなると「めんどくさい」と思ってしまいますよね。非常に手間がかかるものなのです。最低でも、2つの事務所などを借りる必要があるわけで、簡単には動き出せないものでしょう。こうなってくると誰でも気軽にできるものではありませんし、何よりも届出書に記載の住所で物件所有者の許可も必要となってしまいます。風俗の業界に似ていますね。こう考えると気軽には出来ないものなのでしょう。
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